ショウペンハウワーは紛れもない哲学者だ。ここまでカンさん(著者)と一緒に考えてきて改めてそう感じている。
人生について回る「苦」「苦悩」「倦怠」「欲望」そして「性格」。どれも人が人たるあり方の基本だ。
人間は昔から自分の存在方法をできるだけ客観的に考えようとしていた。私はショウペンハウワーから先人たちの足跡を辿っている感覚になってきた。
ここからは具体的な生活へ哲学を落とし込んでいく。
健康第一 それはショウペンハウワーも同じだった
ショウペンハウワーは幸福の第一条件として、健康を挙げた。健康を犠牲にしてまで他のものを手に入れようとするなど、間違っている。幸福のほとんどは、健康にかかっているのだ。
やはり何をおいても健康だった。哲学書もそう考えていた。
さらに、その健康を保証するのは「明るい心」だという。
明るい心があって健康になれるのだと。
私は健康があって明るくなれると思っていたが、明るい心があって健康になれるという。
反対だったな。
そこはどっちでもいいだろう。体の健康と明るい心、この2つがウルトラ級に大事だってことだ。
明朗さを保つには、全身のコンディションを保ち、常に健康を維持するべきだ。ストレスを避け、毎日2時間は外で運動し、冷水浴をして、食事に気を配ろう。(中略)あらゆる楽しみの源である健康の管理に全力を注ぐべきだ。
・・・本気の言葉である。毎日2時間外で運動、全力で健康管理せよ・・・私は運動できていないし全力も傾けていない。
本気度が足りていない。反省した。
古代ローマの詩人ユウェナリスは言った。「健全なる精神は健全なる身体に宿る」と。
アリストテレスは、「生命の本質は運動にある」と言った。有機体は絶えず動いているからだ。
そしてショウペンハウワーは「幸福に直接的な影響を与える最も重要なものは、明朗な心である」と指摘した。
どれも真実だと感じる。現在運動と健康管理に甘えのある私にとって、心に留めおきたい名言だ。
健康を保つ習慣は以前まとめたことがある。
外で2時間、毎日、運動かぁ・・・思わず遠くの山に視線を移した私がいた。
心の安らぎを会得する4つの方法
幸福にとって健康の次に大事なのは「心の安らぎ」だショウペンハウワーは言う。「情念から解放されることで心の平穏に到達できる」と教えている。
心の平穏・・・それこそ私の求めるものだ。
いや、誰しも求めているだろう。これを求めない人っていないんじゃないかな?
ここでは4つの方法が書かれていた。
・不必要な人間関係を整理する。
「退屈にならない程度になるべく人間関係をシンプルにし、生活パターンを単純化することで幸福になれる」という。やっぱり人間関係の整理は一丁目一番地だ。
あの人は私に好意を持ってくれているから会う、では消極的だ。
私が会って気持ちよくなれるかで判断するべきだ。他者が善人とか他人が私のことをどう思うかではない。
私がどう思うかだ。
・嫉妬を警戒する。
嫉妬への対策は「自分より恵まれている人より、恵まれていない人に目を向ける」のも得策だという。「自分の苦痛よりも大きな苦痛を知ることは、効果的な慰めとなる。」
ひとを蔑む考え方は良しとしない私だけれど、ここでは方法として取り入れている。面白いなと思った。
・過大な期待を持たない。
「生まれてこなかったら良かった」と時にそう思うことがあるかもしれない。でも、自分がこの世にいなければ、こんな悩みすら存在しなかったはず。
だから『失敗しても、生まれてこなかったよりはマシ』『生きてるだけで丸儲け』くらいに考えて、高望みをやめようという意味だろうな。
・この世界には嘘が多いことを知る。
表向きのキラキラに惑わされるな。本当の幸せは見た目にはないということらしい。
人を苦悩から救う救世主 芸術と自然
健康と明朗な心、そして心の安らぎ、これらについて考えてみた。
さらに強力なお助け人を紹介しよう。それは芸術と自然である。
ショウペンハウワー自身もベートーヴェンの交響曲を好んでいたという。
ショウペンハウワーはこの世界を何の関心もなく眺めることを推奨しているという。
私は瞑想を思い出した。
瞑想は自分が無くなるところまで静寂に潜る。
これと同じように自分をなくして自然や芸術と一体化せよってことではないか?
自我のおしゃべりが消えると私は癒しを感じる。
それは自然と芸術でも達成されるものだろう。潜在意識の型を変えようと決めたときにも、似たような感覚があった。
私たちは対象を見るにあたり、何ら私的な興味も、目的もなく、意欲も持たずに、ただ見つめる術を知るべきだ。
私は、これってやっぱり瞑想だよねと感じている。
瞑想を体得することが、自然と芸術の力を引き出す要となりそうだ。
他人に邪魔されるな。孤独の勧め
やはり出てきた「孤独」の重要さ。以前、孤独について書いた記事もある。
一人になれる時間、一人で考えることができる時間、一人で本を読む時間。
それは何よりも贅沢な時間なのかもしれない。
この本は40代の人を読者として想定しているようだ。
40歳以降からは、「人生の重心をだんだん外部から内部へと移すべきだ」と書いている。いやいやだったら50代にとってはより切実だよ。
10年経過しているからね。残り時間が少ないよ、私は・・・独り言である。
具体的には、
人との出会いを減らし、本を常に近くに置き、好きな音楽を聴きながら自分で考える力を伸ばせ。
美術館やコンサートに出かけ人生の苦悩を忘れるのも良い。一人で登山して自分と出会う訓練も必要だ。
孤独は、あなたの本当の姿を見せてくれる友といえる。
ショウペンハウワーはいう。
他人を「我ら」ではなく、「かれら」とみることに慣れることだろう。
生まれつきの性格は変えられない?|『求めない練習』を読んで③
人はなぜ、そんなに群れたいのか?|『求めない練習』を読んで⑤
ショウペンハウワーはなぜ「人生は苦しい」と考えたのか?|『求めない練習』を読んで
幸せかどうかは、自分次第だ。50代が本気で潜在意識の型を変えると決めた話
孤独が怖い?50代おひとり様の私が「孤独は美しい」と思えるようになった話
健康のことも、心のことも、根っこにある不安は同じだと思う。私がこのブログで伝えたいことはお金の話ばかりじゃない理由|50代おひとり様がこのブログで伝えたいことにまとめている。

