「あなたの成功が、私の成功だ」。この視点が、私には決定的に欠けていた。
私は個人事業主となって3年目に入った。社会保険労務士事務所を開業しているのだ。
個人事務所を開業するということ。そこにはサラーリーマンとはまったく別の世界が広がっている。環境も悩みも立ち位置もすべてが別世界だ。自分の稼ぎが約束されていないのである。そこの違いが大きい。
社会保険労務士試験には合格したものの経験無し人脈無しのナイナイずくめの私。そりゃ、当然稼げない。
それでもご縁を頂いた会社もありほんとに感謝している。ただ、個人的には挫折感も感じ暗礁に乗り上げた感じも在る。
そんなときに見つけて読んだ本だ。
「星の商人」・・・この本から感じたことを書いてみたい。
星の商人 レキの物語
漁師の村のレキが大商人の道を歩む成功ストーリー。
賢人が羊皮紙を与えてくれそこに教えが一つ書かれてあった。その教えとは「他の成功は己の成功」これだけ。ここからすべては始まる。他人の成功を手伝うと自分も成功するということなんだろう。
レキは、港で商人の手伝いを買って出ることにした。お礼も言わない輩もいたが気の合う商人もいた。レキの助けを非常に喜んでくれた、その商人の名はアル。壺を仕入れ、売り歩く商人だ。
アルの手伝いをして喜ばれたことにより、レキは手伝うと言っても、誰彼でも言い訳ではないと気がついた。全く感謝しない者もいたのだから。
すると、その「他の成功は己の成功」の下にするすると「成功者にふさわしい者を選べ」と文字が出てきた。他の人を手伝うにしても、相手を選ぶことが大切なんだ!!とレキは気がつく。
賢人にもらった羊皮紙には本人が気がつくと教えが出てくる品物らしい。このあたりが物語で親しみやすい。
羊皮紙に現れた教え
アルを成功者に選んだレキはアルに「アルの成功って一体どんなの?」と聞いてみる。すると羊皮紙に、するするする・・・「その者の成功を知れ」
アルの成功とは「この国の壺をもっと多く他国に売り、自国の壺職人を喜ばせたい」ということだった。
壺を売るときでも「相手に対してどうやって壺を売ったら儲かるのかその売り方を教える」という他の成功は己の成功を実践。
そのうちレキたちは船を持つことになる。資金を集める方法は「投資したらどうやって資金回収ができるのか」という他者成功を説明した。資金はあっという間に集まり、次は複数の船を持とうと考えた。他人を使用することになるが適当な船長がいない。そこでレキのノウハウをすべて教え込んで船長を育て、その船にレキが投資することにした。「仕組みで分かち合う」これだ。
賢者の教え
賢者の考える大商人は世間で言う大商人とは違う。賢者の言う大商人とは「多くの者を成功させ、豊かさを分け合った者のことじゃ。」
「「他の成功は己の成功」とはもっと深い意味がある。「この世の富は限られたものではなく、無限である。」ということじゃ。もしそうなら、その者は富を分かち合うだろう。そして、共存の世界に生きることになる。しかし、富が限られていると思うと富の奪い合いを始めるだろう。ライバルがいたら、負かさずにはいられない。それは競争の世界だ。どっちが正しいと思う?」
「勿論、共存の世界です。」
「違うのだ。どちらも正しいのだ。誰にとっても信じた世界が真実の世界だからのう。」
レキは「私の使命は大商人の秘法を世に広めることだ」と語り、成功を分かち合う商人たちは「星の商人」と呼ばれるようになった。
欠落していた視点
一番私に響いたのは「他の成功は己の成功」「この世の富は無限である」この2つだ。
お客様の成功は私の成功。私はこの視点が欠落していた。自分の知識を増やす、自分のファンを増やす。どうやって事業を安定させよう。どうやって顧問先を増やそう。そればっかり考えていた。くれくれ星人になっていた。
自分の利益を最優先にし、相手が求めていることを考えられていない。私には「相手の成功は何?」この問いが欠落していた。
そういえば営業とは「顧客の問題解決だ」という、本を何かで読んだっけ・・・・自分の事業を始めると いかに事業を安定させるかに視線が集中してしまう。それでは顧客の心に響かない。
顧客の成功を知り、それを与えること。
そして富は無限・・・富は無限だ!と信じ切ることで人と分かちあう発想が生まれる。これも以前読んだ内容だ。エイブラハムの教えだ。よく考えれば、知ってる内容だった。
私の精進が問われている。私の在り方が問われている。そう思った。
2026年追記
星の商人、懐かしい。外国に伝わる成功物語だ。賢者の存在が大きかった記憶がある。そうそう現実世界で賢者に巡り合うことはないだろうから物語で教えてもらうのは理にかなってると感じたことを思い出した。
当時の私は必死だった。ひとつひとつ問題を解決しようとしていた。努力していた。よく頑張ってたなと思う。
今の私は当時よりはちょっと肩の力が抜けている。非常勤職員として半分勤務、半分自分の事業。この状態が心地いい。今は、本当に自分を必要としてくれてる会社に求められれば応じよう。そんなスタイルになっている。
心に余裕ができると、相手も見えるし「何が何でも」って思わなくなる。当時より見晴らしがきく私がいる。
この本の指し示す方向は、これから事業を立ち上げていく人には役立つと今でも思う。自分の利益だけ求める人に人は集まらない。3方良しという考えがあるが、関係する人すべてに利益があって初めて発展するのが事業だ。この本はそれを私に教えてくれた本である。
自分が大成功しているとは思わない。でも成功へのきっかけをくれたこの本は大事にしていきたい。私の挑戦は続く。
関連記事→「ブラック企業から逃れられない30代へ」はこちらから
関連記事→「他社の目という罠」はこちらから
この気づきも、結局のところ「どう生きるか」という話につながっている。
このブログ全体の考え方は
お金の話ばかりじゃない理由|50代おひとり様がこのブログで伝えたいこと
にまとめている。

