【ご注意】本をもとに思ったことを書いています。ネタバレしていますのでご理解の上読んでください。
あなたは鳥は好きだろうか?
私は大好きである。
最近、鳥に目がすごく行くようになった。理由はない。
あの美しい声、そしてかわいい見た目。それを私が認識するようになったのかもしれない。認識できるくらい余裕ができたのかもしれない。
鳥は美しい。
例えば雀。よく見てほしい。あの茶色の小さいボディに点々模様、ちょっと丸みを帯びた胴まわり。そして愛狂おしい小さな瞳。(ほぼ黒目だよな。)そして大地をピョンピョンはねて移動する姿。
川辺に佇む鷺。真っ白の個体とグレーが混じった個体がいるな。頭に毛がピヨンとなってる鳥もいる。
そして足と首が長い。驚くほど長い。飛んでる姿を下から見上げるときれいにあの長い足を揃えて飛んでいる。思わず「きれい・・・」と言葉が洩れる
大して自然がきれいに残っているとも思えない街中でも、鳥は元気にいてくれている。私は鳥を見つけるとちょっと嬉しいのである。
そんな私が見つけた本。これを読んでいると、私は野鳥研究員になった気分だ。ウキウキしてくる。目の前に軽井沢の森を見た気がした。
自然観察し研究する人たちの世界
私の周りには自然観察をしている人はいない。父親が健康のため山歩きしているくらいである。
父からは「瓜坊(イノシシの子)を見た」などの話を聞くことはある。楽しい。
この本は文字通り自然の中に入り観察することを目的とした研究者が書いている。とても地味な作業だし時間と根気がいる。しかし研究者を支えているのは「好奇心」である。好きな人にはたまらない作業なんだろう。ちょっと羨ましい。
この本の楽しいところは、筆者が苦労してやってる観察を一緒に体験できる臨場感だ。鈴木さんは軽井沢に3ヵ月も滞在し毎日山の中を歩き回っているわけだけど、読んでる私は快適空間から頭だけ森の中である。楽してごめんね。これを実際やってる研究者は情熱の塊だなと。
途中、「アホウドリ」の研究をしている大学教授の話が出てくるが、やはり凄い情熱と鳥に対する愛情を感じた。研究者に必要なのは対象物に対する強烈な「好奇心(情熱)」と「愛情」だと思う。
鳥の鳴き声には意味がある
そりゃ、そうだろう。鳥だって無意味に鳴いているわけではない。自然界は合理的だ。だから鈴木さんにそう言われても、「それで?」って言う感じがした。私の中では動物は意思疎通しているのが常識だ。なんでかそう思っていた。
ヒマワリの種を秋冬の食料がない時期に置いておくと、鳥がやってきて他の種別の鳥も含めて声を出して呼ぶという。その際に出す鳴き声が鳥の種類によって決まっている。同種だけでなく別の種類の鳥も集まって、そしてみんなで食べる。これは群れで食べたほうが、天敵である猛禽類の接近を早く感知でき、かつ、餌を食べる時間も維持できるからだという。やっぱり合理的だ。
鈴木さんはシジュウカラのヒナの行動研究で博士号を取った。
敵がカラスである場合と蛇である場合で、親鳥の警戒声が違いそれをヒナは聞き分け行動を変えていたというものだ。カラスの場合はうずくまり蛇の場合は巣箱から羽ばたいて逃げるというもの。
ヒナは賢いなと思うと同時に、こういうことって研究されてなかったんだって正直思った。シジュウカラは珍しい鳥ではない。研究しつくされているのかと思った。
鈴木さんが「動物言語学者」というカテゴリーを作ったというから、研究が少ないのかもしれない。
確かに現代社会でこういう研究で食べて行くっていうのは「難しい」。だから研究者になる人が少ないのかもしれない。
研究者が研究対象に似てる?!
これはよくある話らしい。鈴木さんは仕草がシジュウカラに似てきたと言われるうえ、以前よりおしゃべりになったと指摘されているらしい。(シジュウカラはおしゃべりな鳥)
ゴリラ研究者はゴリラに、蝙蝠の研究者は研究を始めて夜行性に変わったり。ハチの研究者は電柱が好きになったり。(都市部のハチは電柱に巣を作るらしい。知らなかった!)
面白いなと思った。これは多分、そのものを研究している、そのものをずっとみているうちに似てくるんだと思う。人間にはミラーニューロンがあるからだ。これは私の説。
鈴木さん的にはまだ結論が出せていないとのことだった。
やりたいことみーーつけた♬
私は期せずしてやりたいことをこの本で見つけた。この本は鳥の研究だけではなく、著者が関わったエピソードがちょこちょこ書かれている。
その中に、実家でシジュウカラのヒナを孵している話があった。
しかもすごい確率で孵している。どうやら鈴木さんの両親がシジュウカラのヒナを親鳥と一緒に守っているらしい。
・・・うちの家でもできるかも。
母親は動物大好き。ヒナを観察できれば(テレビビデオを巣につけて中を観察する)喜んで毎日見てくれるだろう。野良猫要注意らしい。。。。あ、我が家には愛ネコまるがいる。彼女、ハンターにならないかな。あまり外に出ないから大丈夫かな?
我が家には燕が巣を作ってくれる。今年も無事5匹巣立っていった。今年は燕のヒナもアオダイショウに狙われて大ピンチだったことがあった。私と父で阻止。大きいアオダイショウ 1.5mはあった。蛇は賢い。一度命の危険を感じると2度目は来ないという。それでも心配だったので蛇が来ないよう薬を撒いておいた。燕は無事飛び立った。よかったよかった。「守ってあげるから来年もおいで」と一人微笑む私だった。
シジュウカラのヒナを孵してみたいな。
どんな木にどんな巣を作ったらいいんだろう?何も知らないな、私。
そんなことを考えていた。
著者鈴木俊貴さんのXを見た。すっごい人気だぞ
鈴木さんにXのメッセージでシジュウカラの相談が来たという。Xで投稿しているんだと思い彼のアカウントを調べてみた。フォロワーも凄いしNHKで料理家の土井先生と出演しているらしい。
この本も重版をしている。
どんな形であれ、多くの人の眼に触れて自然に関心を寄せるきっかけになってほしい。多数の人間が環境や命や共存のことを考えることが重要だと考えている。
この本が気になる方はこちらから。
僕には鳥の言葉がわかる
私はこの本をフィールドワークの先生から教えてもらった。フィールドワークの記事はこちらから。
見えていなかった自然が、見えるようになった日|サワガニを捕まえて
先生が話していたように、あっという間に読めてしまう。文章も平易だ。
鈴木さんは東京の大都会の中で、多分、今日もシジュウカラのことを思って生きている。
そう思うと嬉しくなるのは何故だろう。人間はもっともっと自然に近く自然に関心を持ったほうがいいと私は思っているんだろう。
私の中に新たな扉ができた。面白い。この世界は知らないことだらけだと50年以上生きてきた私は改めて思うのだ。
自然観察つながりの記事はこちら。
トンボを追いかけた日、心まで軽くなった|50代おひとり様の自然体験
【このシリーズ全3話:自然観察シリーズ】
①トンボを追いかけた日、心まで軽くなった|50代おひとり様の自然体験
②見えていなかった自然が、見えるようになった日|サワガニを捕まえて
③「僕には鳥の言葉がわかる」を読んで|50代、新しいやりたいことを見つけた(今読んでいます)
孤独の「面白さ」は最高だ|森博嗣『面白いとは何か?面白く生きるには?』を読んで④
こうした気づきも、私の中では一本の線でつながっている。このブログ全体の考え方はお金の話ばかりじゃない理由|50代おひとり様がこのブログで伝えたいことにまとめている。

