50年ぶりに虫かごを持った。
里山の湿地でトンボを追いかけた1日、
忘れていた「知らないことばかりの喜び」を思い出した。
あなたは最近森に入っただろうか?
虫かごに触った記憶はある?
私は小学校低学年ぶりに虫かごを持った。
虫かごの口の開閉の感覚。プラスティックなのは私の子供の時と同じだ。
講座で貸してもらったのは円柱状の虫かご。
・・・私が子供の時買ってもらったのは蝶々型の虫かごだった。
色は黄色。確か・・・。
懐かしい。
自然学習リーダー養成講座第2回に参加した。私のアーティストデート。
今回は昆虫と環境と題して、自然保護推進員の先生が講師だった。
私は50年ぶりに網と虫かごをもって森に入ることになった。
まず先生から。
「山に入るときは、基本、長ズボン長袖ね。
色は黒、紺色は好ましくない。ダニが付きやすい。」
そうなの?私は半そで白ポロシャツに黒の柔らかい伸縮性のあるジャージ。
ズボンにダニが付きそうな予感。
早速長袖と薄いグレーかベージュのパンツ購入だ!
私は基本的なことから知らないなと思った。
里山、昆虫に関していえばド素人丸出し。
夏の湿原、トンボ舞う
野原から湿原へ。
団体によって管理されている区域だ。
管理団体は草を刈り、重機で泥を掘り起こしたりしたらしい。
人間の努力もあって、トンボも多く飛んでいた。
ほら、あそこにチョウトンボ! 動きが速い! みんなの喜びの声。

【この写真は私たちが散策した湿原 手前の枝にトンボが留まっている。わかるかな?】
トンボはどこにでもいるわけではない。水がきれいで浅い小川があって池があって草が適度に茂っている場所じゃなきゃいない。水が流れてる川、澱んでいる貯まりそういう複雑な地形が必要だ。産卵ができないから。
・・・知らなかった。 プッチとの散歩のとき赤とんぼの集団をみることがあった。
秋だなぁと感じる程度。
トンボなんてどこにでもいるのかと思っていた。
知らないことばかり。
しかも人間が管理してやらないと、湿原はどうなると思う?
草ボウボウの荒れ地になる。あっという間。
こうなるとトンボは住めない。川も貯まりも背の高い草で覆われて産卵どころの騒ぎではなくなる。
凄くデリケートな生き物なのね。トンボさん
いろいろな種類のトンボが住める湿原、池は全国で減少しているらしい。
田舎では過疎と高齢化で農薬を使う場合も多い。すると途端に環境は壊される。
田舎に行けば行くほど深刻らしい。
痛ましい現実。高齢者は草取りもそりゃできないわね。若者がいるかといればいない。じゃぁ楽な薬品撒こうってなる。
現実はそうだろう。責めるわけにはいかない。
いろいろな種類のトンボたち みんなかわいい
でもトンボの立場にたてば「住みにくい世の中になった」ってことだろう。彼らは言葉もなく消えていく。

【捕まえたキイトンボ】
キイトンボ、これは水がきれいでないといない。
チョウトンボ、これも同じ。
そしてオニヤンマのヤゴを川の中で探した。
いた!いた!、ヤゴ。オニヤンマは5年ヤゴで過ごしそのあと羽化していく。

【ヤゴ。今年羽化するかもしれないくらいの大きさ。立派なトンボになっておくれ】

【オニヤンマが羽化した後の抜け殻。ここまで自力で登ってくるヤゴ。】
ヤゴって単語も知らなかった。最初「屋号」に聞こえて「?」ってなった。先生、そういう単語を知らない人もいるからそこの解説よろしく!と言いたかった。
羽化を孵化と聞き間違えたり。音だけだと理解が追い付かない。
自分の専門分野の知識はあっても、自然や昆虫のことになるとまさにさっぱりわからない私。
今日もまた新しい扉が開く音を聞いた。
トンボから見える環境問題と環境の現実。
絶滅危惧種も増え続け静かに絶滅していく動植物。人間だけが地球上で増えている。
なんかね。自分も人間だけど
・・・複雑。
人間もトンボも自然に保護されているわけだけど、私たち人間が自然からもらってるちからについて書いてみたい。
自然の持つ力の話
自然の凄い力の話を担当の先生から聞いた。
先生は昔、謎の体調不良に襲われたそうだ。どこの医者にかかっても原因がわからない。薬もいろいろ処方された。飲んだ。治らない。 困っていたところにご縁があった。たまたま遠方から来ていた医者と話す機会があったのだそう。
「いままでと全然違うアプローチをしてみたら?」提案されたのが山に入り自然観察することだった。え、そんなことで?!そう思っただろう。ところが、先生があれだけ手を尽くしても治らなかった症状が、数ヵ月ですっかり良くなったという。
先生は「自然の治癒力は絶大だ。自分の不調はストレスだったと今ならわかる。」と話す。
ストレスが引き起こす不調は様々で診察だけでは判断できないんだろう。
精神疾患や原因不明の不調は、山に入る、土を触ることで直る可能性はあるということだった。
自然治癒力。
そりゃ間違いなくある。
見て、私たちの顔。
先生も話していたけど、「野原や湿地で虫や植物に触れると、最初のこわばった顔がみんな笑顔になってる。」
老いも若きも男も女も入り混じった15名くらいのチーム。知り合いでも何でもない人の集まり。顔がこわばるのも無理からぬこと。でも野原や湿原を散策すると打ち解けていく。
不思議。
ほとんどが40歳以上だろう。
みんな子供のように生き生きしていた。私を含めて。
湿原と野原の魔法だ。
自然のパワーの凄さをまざまざと実感した。
むっとする暑さと汗だくになることと引き換えに得ることができる自然のエネルギー。
私は十分いただいた。
自然は生きとし生けるものに無条件にエネルギーを与えてくれる。
それは人間もトンボも同じだった。
私は最近近所でトンボを見たかな?ふと考えてみた
見ていない。
父に聞くと昔はあちこちに一杯いたらしい。
今は見なくなったとのこと。
淋しいことだ。
これからは近所の池を散策するとき、目を凝らしてみたい。
もしかしたらトンボがいるかもしれない。
私は今日1日でトンボとすっかり友達になった気分。
あなたも是非、近所のせせらぎを見つめてほしい。
近くに里山がもしも運よくあるなら、涼しい早朝、歩いてみてほしい。
自然はきっと全力で迎えてくれる。
いつの間にか癒されて笑顔の自分を発見するだろう。
50代の自然体験、子供以上に得るものが多い気がするのは私だけだろうか?
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こうした体験も、私の中では一本の太い幹から伸びた枝のようにつながっている。
その繋がりについては
お金の話ばかりじゃない理由|50代おひとり様がこのブログで伝えたいこと
に書いている。

